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盗難されたら車の税金やローンはどうなる?

盗難車の廃車手続きが重要である理由

車が盗難された際には、早急に警察に盗難届を提出することだ。しかし、その後の対応として、廃車手続きを行なうことが大切である。

なぜならば、廃車手続きをしないと、自動車税や自動車重量税の支払い義務が残ってしまうからだ。盗難車は手元にないものの、所有者として納税義務が課されてしまう。つまり、盗難車を探す間も、見つからない間も、税金を払い続けなければならない。

しかし、廃車手続きをすれば、自動車税と自動車重量税の支払いを免れることができる。さらに、既に納めた税金のうち有効期限が残っている分については還付を受けられるのである。

このように、廃難車の廃車手続きをしておくメリットは大きい。手間がかかるものの、税金の無駄な支払いを避けられるのだ。

廃車手続きの方法

盗難車の廃車手続きの方法を説明する。まずは、車検証の代わりとなる「現在登録等証明書」を取得するか、車検証の再交付を受けなければならない。

現在登録等証明書は、最寄りの運輸支局や自動車検査登録事務所で発行してもらえる。手数料は400円程度だ。一方の車検証再交付は、運輸支局で申請すれば当日中に受け取れる。こちらも手数料は400円程度である。

書類を揃えたら、運輸支局で廃車手続きに必要な申請書類一式を購入する。申請書に必要事項を記入し、ナンバープレートがあれば返納印をもらう。

最後に運輸支局の窓口で、申請書、車検証または現在登録等証明書、返納印、手数料納付書、理由書、印鑑証明書、実印、委任状(代理人の場合)を提出すれば、廃車手続きは完了となる。

一時抹消登録の場合の手数料は350円程度だ。盗難車が見つかれば再度乗ることができるよう、一時抹消登録がおすすめである。

ローン残債がある場合の対応

盗難された車にローン残債がある場合、対応が異なってくる。銀行等の金融機関からのローンであれば、基本的に所有者は自分名義となっている。そのため、廃車手続きをした上でローン返済を続ければよい。

しかし、ディーラーローンを利用していた場合は注意が必要だ。ローン特約で「所有権留保」があると、車検証上の所有者はディーラーやローン会社の名義になっている。そうすると、ローン完済前に廃車手続きができない可能性が高い。

この場合、ローン残債を一括返済してから所有者変更と廃車手続きをするのが一般的だ。ただし一括返済が難しければ、別のローンに乗り換えて分割払いにするなど、信販会社に相談するのがよいだろう。

さらに、任意の車両保険に加入していれば、保険金を請求して受領することができる。保険金でローン残債を一括返済すれば、スムーズに廃車手続きができるはずだ。

このように、ローン残債がある場合でも、適切な対応をすれば無駄な支出を避けられるのである。