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投資詐欺の手口と見分ける方法

詐欺師

「何とか資産を増やしたい」という思いに漬け込んで、投資名目で資金をだまし取る投資詐欺。投資した途端、先方と音信不通になる、預けた資金が運用されず横流しされるといった投資トラブルは後を絶たない。
一方で、政府は個人の資金形成のために国を挙げて投資を推奨しはじめている。大切な資産を守るためにも、投資詐欺の手口を知っておき、正しい投資知識を身につけておくことが重要だ。

投資詐欺の手口

投資詐欺かどうかを見抜けるようになるためにも、まずは代表的な投資詐欺の手口を知っておこう。

ポンジ・スキーム

元本保証やリスクがないことを騙ったり「年利10%、20%」などの利回りをちらつかせたりして、資金を集め、運用せずに横流しするのがポンジ・スキームだ。
はじめのうちは、投資の「配当金」として出資者に出資額の利回り分をきっちりと支払い、すっかり信用させるのが特徴。資金者は利回りを得られることに気を良くして、さらなる資金をつぎ込んでしまう。このようなことを繰り返し、ある程度の資金を出させたあとに音信不通になるのが典型だ。

この詐欺の実体は、「配当金」は運用で得られた金ではなく、自分が投資した額の数%が返されているにすぎないというもの。投資詐欺のほとんどがこのケースで、9割以上と言われている。

劇場型詐欺

別々の業者を装った複数の人物が、それぞれの役割を演じて出資者から金銭をだまし取るのが劇場型詐欺だ。
「未公開株を買ってほしい」というAと「未公開株を買取ります」というBがあらわれる。一見するとAとBは無関係で、「Aの株を購入してBに売れば儲かる」と出資者に思わせて購入させる。購入後、Bとは連絡がつかなくなり、ほぼ価値のない未公開株だけが手元に残るという手口だ。

名義貸し型詐欺

「投資をしたいが事情があって自分の名前では投資ができない。お礼はするので名義だけ貸してもらえないか」と持ち掛けるのが名義貸し型詐欺だ。
名義を貸した後、弁護士を名乗る人物が「名義貸しは犯罪だ」「解決にはお金が必要」などと言って金銭を詐取する。

被害回復型詐欺

詐欺被害に遭った人の「損した分を取り戻したい」という思いに漬け込むのが被害回復型詐欺だ。「詐欺を解決してお金を取り戻す」と謳い、手数料がかかると言って金銭を詐取する。劇場型詐欺や名義貸し詐欺と同じ詐欺グループが行うこともあり、被害に遭う人は同じ詐欺グループに何度も騙されることになる。

甘い言葉に乗らないことが大切

多くの投資詐欺は、「確実に儲かる」「元本保証」など、甘い言葉からはじまることがほとんどだ。投資は必ずリスクが生じるもので、絶対に損をしないということはあり得ない。
投資を行う場合はそれを肝に銘じ、このような言葉で勧誘されたらまず詐欺と疑おう。
「秘密の情報」「人数が限られている」など、特別扱いをしながら近寄ってくる者の話にも耳を傾けないことが賢明だ。